食べムラ、食べこぼし…食事に関するお悩み、まとめて解決♪
赤ちゃんから幼児期のスプーン・フォーク・箸の練習のコツも
子どもの食事については、多くのママが悩みに直面します。
その内容もさまざまで、育児書通りにいかないこともたくさん!そこで悩めるママたちに、ベテラン保育士さんと、ベビー&キッズ向けカトラリーブランド『ののじ』さんからの、子どもの食事の「困った!」へのアドバイス・対処法をご紹介します。
食事には手指の発達も大きく関わります。
月齢、年齢別に、手指の発達や、心の成長の様子も踏まえたアドバイスを見ていきましょう。
- 離乳期0〜1歳手指の動きどんどん発達していく時期、食べる楽しさを感じさせてあげよう
- 離乳期0〜1歳「自分で食べたい」気持ちを伸ばしてあげよう~
- 離乳期0〜1歳お箸スタートの時期と練習のポイント~
- 離乳期0〜1歳学童期の準備としてチェックしたい食事のポイント~
- 「はじめてのちゃんと箸」プロからのアドバイス
離乳食期 0~1歳
手指の動きどんどん発達していく時期、
食べる楽しさを感じさせてあげよう~
離乳期月齢別ポイント
0ヶ月
誕生:首がすわると、「手」が一番のおもちゃに。「手」に興味津々!
5ヶ月
離乳食開始:指で「にぎる」動作ができるようになりますが、
実は肩肘で動作をコントロールしています。
9ヶ月
離乳食後期:親指と人差し指で「つまむ」動作ができるようになってくるころです。
1歳
離乳食完了期:クレヨンでなぐり書きもできるように。
手の動きをコントロールし、スプーンの持ち方にも少しずつ変化が出てきます。
離乳期の子どもは、食べるということに関しても五感をフル活用しています。
ママが料理をしている音、食材の食感や舌触り、香り、感触、見かけ、スプーンの質感までもが、食欲に影響を与えることもあるのです。
小さな子に食べさせる食材を慎重に吟味するように、スプーンも食べやすく持ちやすいものを選んであげたいですね。
ののじ・はじめてのカトラリー『離乳食スプーン』は、サジが浅く、ふちを大きくして滑らかに磨いているので、小さな赤ちゃんのお口にも優しくフィット。
ママにとっても赤ちゃんに食べさせやすい長い持ち手が特長です。
離乳期は味覚が形成されていく大切な時期であり、この時期にさまざまな味に触れておくことは偏食の予防にも。
とはいえ、ほんの少しの量を多種類作るのも大変なので、ベビーフードも上手に活用しましょう。
手づかみのグチャグチャ食べが気になることもあるかもしれませんが、十分な手づかみ食べは、スプーンやフォーク使いの準備段階です。
子どもの食べ物への関心を大切に、「食べることは楽しい!」という気持ちをたくさん感じさせてあげたいですね。
幼児期① 1〜3歳
「自分で食べたい」気持ちを伸ばしてあげよう
幼児期月齢別ポイント
1歳半~2歳
奥歯が生え、幼児食に移行。自我が育ち、やりたいことを主張するようになるので、食事がなかなか終わらないことも。
3歳
今まで家庭保育だった子も幼稚園に入園する年頃。遊びやコミュニケーションの幅も広がり、自立への第一歩を踏み出します。
幼児期は自主性が芽生え、「自分で食べたい!」という気持ちもムクムク育つ時期。
「まだきっと無理」、「時間がない」という親側の気持ちをできるだけ抑える工夫もし、子どもが納得できるよう見守ってあげたい時期です。
扱いやすく食べやすいスプーンやフォークを使うと、子どもの「自分でできた!」という自己肯定感にもつながります。
自分でできたときには、たくさんほめてあげたいですね!
ののじ・キッズカトラリーの『ごはんスプーン』、『めんフォーク』は、サジ周りの“フチ”とナミナミのフォークが食べ物をこぼさず、フラットで持ちやすいので、幼児食の時期におすすめです。
幼児期② 3〜6歳
お箸スタートの時期と練習のポイント
お箸スタート前チェック項目
年代別・お箸へのアプローチの仕方
チェック項目でまだできない動作があるようなら、遊びを通して手の動きの発達を促してみましょう。
3~4歳 『年少』
奥はさみやスティック糊などを上手に使えるようになる頃。お箸を使った遊びも段々上手に。
4~5歳 『年中』
お箸で食事を始めてみよう。遊び感覚にとどめ、難しい場合はスプーン、フォークに切り替えて。
5~6歳 『年長』
お箸使いが上手になってくるころ。小学校生活への準備として、食事時間も意識を。
幼児期③ 6〜7歳
学童期の準備としてチェックしたい食事のポイント
小学校に入学すると、今までより大きな集団生活を経験することになる子が多いでしょう。
入学前にお箸の持ち方をマスターできなくても、小学校で指導してくれる場合もありますし、その子のペースで学んでいくことが大切です。
入学前に以下のようなことができるように目標を立ててもいいですね。
お箸スタート前チェック項目
『はじめてのちゃんと箸』は、開閉をサポートするマシュマロタッチのバネで、握るだけで先端がピタッと合わさり、矯正ではなく自ら学びながら正しい持ち方を習得することを応援します。
「はじめてのちゃんと箸」プロからのアドバイス
保育や小学校の授業に「はじめてのちゃんと箸」を取り入れた先生方に、お話を伺いました。
ゆめいく日進町保育園(川崎市)園長。0歳児から食育指導を行う特色ある保育指導を実施。様々な体験を通じて食べる楽しさ・大切さを積極的に指導している。
――「お箸の学び始め」をどのように導入しましたか?
導入は年少クラスからですが、0~2歳で「ちぎる」活動やスプーン・フォークを使いしっかり準備運動をしています。はじめてお箸を使う時にこのお箸からはじめると、交差箸などの変なクセがつかなくて良いですね。そこが一番の導入理由です。ご家庭でも「はじめてのちゃんと箸」を使っている子は、本当に上達が早いですよ。年中になると、お味噌汁の豆腐だって上手にお箸で食べています。
物事を覚えるには、まず「楽しい」ってことが大切。それが基本ですよね。様々な遊びの中の一つに「お箸遊び」があるんです。体験やお手伝いを通じて「食べる」だけではなくその前提から興味を持たせることも大切にしています。
小平市立小平第六小学校栄養教諭。著書「たべもの・食育図鑑」「はじめての食育授業」など。
――小学校の子どもたちの“お箸事情”を教えてください。
小学校に上がってくる児童の半分以上は正しく持てています。残りの半分は少し持ち方が違っていて、中には握り箸の子が必ずいます。でも握り箸だって、「食べる事ができる」からそれで良いと、大人があきらめていることがあります。保護者が正しく持てていないと、子どもが正しく持てない場合が多いです。
――「はじめてのちゃんと箸」を導入してどのような変化がありましたか?
小平第六小学校では、2年生のクラスに3ヶ月間導入しました。お箸を正しく持てない子は、特にお箸への意識が変化しました。そのおかげか、校内で行われた「豆はこびゲーム」大会でダントツの成績をおさめました。意識を変えるということは、正しく覚えるためのきっかけになるのではないかなと思います。 なかには、ご家庭でも「はじめてのちゃんと箸」を購入されて使用しているお子さんもいらっしゃいました。
――幼児期の食事には、どのようなことが大切ですか?
「食事は楽しい」ということを、子どもたちに伝えることです。子どもたちから生まれる「嫌い」は、「嫌な雰囲気のところ」で食べた食材や、とても「おいしくない」食材を食べてしまった経験から生まれます。こういう経験をした後、次にその食材を食べるには、大変なエネルギーを使うんです。出会いかたを間違えると「嫌い」になるきっかけになってしまうので、お箸も食べ物も、はじめての「出会い」を大切にしてほしいですね。
――小学校に入る前に身に着けておきたい「食事マナー」は?
「座って食べる」「遊ばない」「時間内に食べきる」です。でも何より、「食事は楽しい」と教えてあげてほしいですね。小学校に入ってやっと「皆が気持ちよく食べられるマナーってどういこと?」というのが初めて考えられるようになります。好き嫌いなんて、お友達と食べていれば自然と減っていくものです。
子どもの食事には、年齢に合った見守りやサポートのほか、食器の選び方も関係しています。道具で解決できることもあるなんて、ママたちにとっては目からうろこが落ちる新しい視点かもしれませんね。
食事の時間は「食べる」という行為だけでなく、様々な人との交流をし、未来を作る時間でもあります。
おいしい、楽しい、という体験を増やしながら、基本的なマナーや作法を子どもと一緒にあらためて学び、「我が家流」の食育を実践していけたらいいですね。みなさんの食事の時間が、「家族の大好きな時間」でありますように。